ネパール調査旅行
2005年3月5日ー10日
[3月5日]
- 今回もTG623便でバンコクへ。今回は木口さん,東北大の杉本さんが同行。バンコクで福島大の渡邊さんが合流予定。林さんと寺尾さんはバン
グラから今日先行してネパール入りしているはず。
- 順調にバンコクに到着した後,懐かしいMaruay
Gardenに向かう。土曜は車が少なく,順調に16時半頃ホテル到着。タクシーのメー
ターは111Bだったけれど,空港タクシー割増50Bとチップを入れて200Bを払った。
- シャワーを浴びて17時にロビーで待ち合わせ。以前も行ったホテルのすぐ前の美容院内のマッサージ屋さんでマッサージをしてもらう。1時間
200Bで2時間みっちりもんでもらった。私の担当はしっかり体重と筋肉のついたお姉さんで,グイグイもんでくれた。足の筋肉は肉離れを起こしそうに強く
(痛く)もんでくれる。いつも思うけれど,足よりも背中から肩をじっくりとやって欲しいんだけどなぁ。まあ,それでもきっちりストレッチかヨガのような体
勢をとらされ,結構ほぐれた気がする。
- カセ大の前の海鮮料理屋まで歩いて行く。途中でタクシーにすれば良かったと思ったけれど後の祭り。とにかく頑張って歩く,歩く。せっかくもん
でもらった足が疲れで凝ってしまう気がするけれど,食べるために歩く。ようやく到着したけれど,ほとんど満席。なんとか奥の噴水横にテーブルを作っても
らって着席。
- 腹が減っているからか,ヤムタレー,トートマングン,トムヤムクン,プーパッポングカリー,ガイヤーン,それにご飯。シンハを4本飲んで
1500B。美味しかったけど,お腹がぱんぱんに膨れてしまいました。
- ホテルにまたまた歩いて帰る。行きと違って木口さんの足がやたら速い。大きなお腹を抱えて,やっとこついて行く。燃料を補給したからか,ベッ
ドの呼び声に引かれているのか・・
- ホテルで杉本さんと別れ,木口さんと2人でコーヒーショップで少し渡邊さんを待つ。でも23時を過ぎても着かなかったので,あきらめて寝る事
に。
[3月6日]
- 8時にホテルを出発。今朝は起きても胃の中に食物が残っている気がして,朝食を抜いた。さすがに食べ過ぎたようだ。渡邊さんは,飛行機が遅れ
たりタクシーに遠回りをされたりして夜中の2時前にホテルに着いたそう。お疲れさまです。
- 順調にチェックイン。私と木口さんは窓側が取れたけれど,渡邊さんと杉本さんは通路側しかないと言われたとか。
- 搭乗まで1時間半近くもあったので,杉本さんとTGのラウンジで一休み。同伴は一人だけだったので,木口さんが杉本さんに譲る。ちょっとお腹
が空いてきたので,ラウンジではコーヒーとクロワッサンを摂る。杉本さんの研究の話などをしながら時間を過ごす。
- ゲート前で渡邊さんと会う。渡邊さんにセミナーの準備を聞いたら,セミナーをするかもしれない事を知らなかったとかで慌てて準備を始められ
た。メールの宛先に追加し忘れたのだろうか。申し訳ないけれど,よろしくお願いします。
- 搭乗するときに杉本さんと席を交換。喜んでもらえたけれど,山が見れたら良いね。
- 機内食はお腹が空いていたので完食。良い天気だったけれど,景色もたいして見れないし,横井さんの宿題を見たりしながら4時間弱のフライトを
過ごす。天気は良かったけれど,ヒマラヤ山系は雲がかかって見られなかったよう。でも空港近くの山々は良く見えました。高くはないといえ,これだけ近いと
ころを飛ぶとやっぱ迫力ですね。
- ホテルの迎えを見つけて,乗り込む。途中,小遣い稼ぎ達が荷物を運んでくれたので20R渡した。こういう事はしたくなかったけど,まあ,彼ら
も労働した訳だし。
- 今回のホテルは,前回安成さんが連れて行ってくれた,タメル地区にあるHotel
UTSE。1泊18ドル強。安くて施設もたいした事ないけれど,安成さんも来ないから前回みたいな歓待は期待できないので,自分で動く際に動きやすい場所
という事で,木口さんに予約してもらった。繁華街や観光スポットに近いので,正解であった。
- チェックインして,シャングリラ旅行者とShresthaさん(自宅)に電話して打合せ。DHMには明日11時にオフィスに行く事になった。
旅行社は今日の15時頃打合せに来ることに。
- 8日は朝6時半に迎えに来る。フライトは1時間で,9時半頃にはホテルに帰っている事にある。
- DHMのセミナーは1日延びて,8日のフライトの後に。
- 打合せの後,夕食まで時間があったのでタメール地区と旧王宮を見学。帰りがけ17時過ぎにヒマラヤ山系の雲が晴れて,雪に覆われたそれぞれの
頭の方だけが顔を出す。遠いところにあるのに見える事は,かなり高い山だと実感できて,今日の収穫の一つでした。
- 夕食はタメール地区内のレストラン「ラサ」。一人一つずつのカレー(いくつかの種類)とご飯,揚げ春巻2皿,揚げモモ,蒸しモモ,麦酒4本,
それにもろみに湯を足してストローで飲むどぶろくのようなもの(Thumba)2樽で,2400Rほど。単純割りで一人350Rぐらい。安いですね。ごち
そうさまでした
- ホテルの部屋からメールは問題なく通じた。緊急メールがないかチェックし,この日記を書いていたら11時を過ぎてしまう。眠いので寝る。眠い
ときに寝る事ができるのは幸せだ。
[3月7日]
- 7時起床。シャワーを浴びて8時前に下に降りる途中,林さんと合流。ロビーで寺尾さんと会う。3人でどこに行こうかと相談して,
Kathmandu
G.H.近くのパン屋さんへ。パン屋の屋上が食事ができるようになっていて,気持ち良い。そこで私はシナモンロールと紅茶。寺尾さん達はドイツパンと卵と
紅茶。紅茶は薄くてダメだったが,私の頼んだシナモンロールは焼き立てを持ってきて(そのかわり少し待ったけれど)大きくて美味しかった。やっぱりパンは
焼き立てですね!!
- ホテルに戻って,今日のShresthaさんとの会議の予習として,昨年の我々の訪問時の会議メモをUSBでみんなに配る。でないと,同じ質
問をして効率が悪いもんね。
- 出かける準備をしてから時間があったので,ロビーに降りて宿題の続き。部屋は北向&狭い路地に面しているので暗くて日中いる気がしない。ロ
ビーに降りたらまもなく杉本さんや林さんも降りてくる。三々五々人が集まってきて宿題は余り進みませんでした・・・
- 10:30出発予定だったけれど,少し遅れてホテルを出発。タメル地区入口のタクシーのたまり場で2台仕立ててDHMへ。名刺を見せたら場所
がわかったよう。良かった。
- DHMでは,訪問の目的を述べた後,寺尾さんに申請した科研費の概略を説明してもらう。途中,Shresthaさんの質問や互いの議論が有
り,一通り終わったら12時半だった。
- カトマンズ周辺とカトマンズ盆地より南の飛行場のあるSimra辺りに雨量計を置くのは問題ないだろうが,その中間のどこに置けるかは実
際に行ってみるなどして確認の必要がある。特にAWSのsecurityは問題で,検討の必要。
- ポータブルレーダーを持って来れるとしたら,例えばDHMの屋上を使う事も可能。
- プロジェクトが動き出す可能性が高くなったので,MOUを早期に結ぶ事に。今回は申請が通らなくても,今後進展するのであれば結んでおい
た方が良いという事らしい。
- 4月ー5月のPre-monsoonに積乱雲による大雨がある。個々の対流擾乱による雨なのでスケールが非常に小さい。これを地上観測で
捕まえるのは困難であろう。
- 平野部に1ヶ月近く続く非常に広範囲の濃い霧が何年かに一度発生する。霧が続く日数が長期なので,農業に大きな影響を与えて大問題であ
る。また,霧の発生日数は,1日/年の増加率を示している。
- ゾンデ観測に使うH2ガスの発生器は近々使用可能になる予定。ただし,ゾンデの集中観測に堪えうるものかどうかは要見当。
- その他、杉本さんによるメモはこちら
- その後,データネットワーク担当のPancha Ratna Shakya氏に現状のデータ観測網を説明してもらう。
- DHMを辞した後,ネパールの気候図集を買うために,ICIMOD(International Centre for
Integrated Mountain
Development)へ向かう。しかし,DHM職員に教えてもらった場所(パタン地区の南部)にはそれらしい建物はなく,いろいろな人に聞き回るが皆
要領を得ない。結構歩き回って,結局Guest
Houseに林さんが入って電話をかけさせてもらい,Khumartarにあることがわかる。最近そちら
へ移転したという事だった。14時も過ぎていたので,まず腹ごしらえという事で近くのホテルの屋外レストランで食事。我々年長組は夕食の事を考えて
Thukpaにしたが,若者たちはカレー。あんなに一杯食べて夕食が入るのかしら,と心配する。もう16時だよ。食事の前に林さんがフロントと交渉してタ
クシーの手配と運転手への場所の説明を依頼。
- 食事の後にタクシーを呼んでもらって,運転手への説明も終りいざ再出発。しかし,運ちゃんも近くまで行っておきながら道を間違う。ようやく目
指す建物に着いたのは16時半。前回見学したKhumartarのAWSの観測点のもう少し奥だった。ホテルと見まがう立派な建物。門扉から建物の玄関ま
で100mはしっかりある。パネルを見たら2004年12月4日にでき上がったみたい。そら皆知らんわ。仕方ない。
- 新しいから当たり前かもしれないが,ガラスの仕切りを多用していて中は非常に明るくてきれい。コンピュータが並んでいるし,後でパンフを
見たらLANもあるらしい。国際機関なので国際標準の仕様(ってなんだ?)になっているのかも。ただし,国際機関といっても,メコン委員会のようではなく
ネパールが主導権をとっている組織らしい(林談)。
- 林さん達が旧知のMandira
Shresthaさん(癖のない聞きやすい英語を話す女性)と短いミーティング。もう一度寺尾さんが新規申請科研費の話をする。
- DHMとは別にMOUを結ぶ必要がある。
- Mandiraさんは洪水などの水災害を担当しているので,気象(特に予報)と洪水予警報との結合システムを作りたいと意欲的だった。
DHMのMadanも話の良くわかる人だが,こっちのMandiraさんも有能な人という印象。
- ネパールのみではなく,流域に関係する複数国家の(雨量?流量?)データのDBを作成・維持・管理している。
- 当初目的のClimatic Hydrological Atlas of
Nepalを1冊1275Rで購入し,その他に組織の宣伝パンフやカレンダーをお土産に頂き,今後の協力と再会を約して辞去。
- ネパールでの直接のカウンター組織としては,DHM以外にもICIMODも有効である。
- 6時にホテル着。2時間前に予約が必要なチベット鍋を食べる予定だったが,遅くなりすぎたので中止。ホテルのレストランで夕食をとる。セット
メニューに鍋(Ghakok)があったのでそれを注文し,焼きそばやシュウマイなどを追加で頼む。出てくるのに時間がかかったけれど,出てきたら一遍に全
部出てきた。でも,全部美味しい。タイと違ってスパイシーではなく,中華料理の仲間のようでお腹に優しい。でもその分,食べ過ぎてしまいそう。
[3月8日]
- 6時ホテルピックアップで飛行場へ。今日は空から周辺の地形を観察する日。飛行場では飛行場関係者(それも結構偉いさん?)らしい人がチェッ
クインから全部世話してくれる。飛行機後部の良い席という事で待合室へ。でも,その前に,手荷物の中身を検査し,さらにボディチェックをもう一回。
- 7時頃に離陸。飛行機は下翼の双発機。座席は片側1列9人ずつ。最後部のみ3人掛けで,それはまるでバスみたい。我々は良かったけれど,翼の
上に当たった人は下が見えなくて可哀想。離陸して東へ向かう。私と杉本さんは右側だったので,行きは主にカトマンズの緯度より南の地形を観察。何となくこ
の緯度辺りで山が終わっている気がしたが,山並みがずっと南まで続いている。しかもあまり丸っこくないしっかりした谷を伴った山が。これをきっちりモデル
で表現するのは結構タフな仕事ですね。
- 100kmほど飛んでそろそろエベレストが見えるかなというところで,エヴェレストが雲の中なので引き返すというアナウンス。それまでの山は
結構見えたのに,東の方は雲が多かった。残念。見えなかったら追加料金なしで翌日搭乗できるというすごいシステムなので,明日帰還組の渡邊,杉本両氏と
相談して(といっても即決だったが)翌日再挑戦する事になった。
- 宿まで送ってくれたので,荷物を入れ替えて朝食に。昨日行ったパン屋さんの二階へ行く。林,寺尾,村田の3人は別の場所へ。今日は下のパン屋
で出
来立てのパンを選んで持って上がり,飲み物だけ上で注文。ちょっと見晴らしが良く,2日続けて優雅な朝食でした。
- 朝食後,Swayambhunathへ歩いて行く。子供たちが道に縄でとうせんぼをしている。車からバイクからすべて止めている。どうやらと
うせんぼをして通りたかったら小銭を出せと言う遊び(?)らしい。普段はこんな事がないので,今日の祭りの日にするものなのか。数人固まって家々に何かを
叫びながらねだっているのもいる。大きな笊に小銭を入れろと言っている(らしい)群れもある。こういう習慣は東西を問わずあるんですね。こちらは適当に縄
跳びのまねをして通ったり無視したりしていたが。
- 寺院最後の坂はすごい急坂の階段。1段1段が結構高く,長年の足ですり減り,手前に傾いていて登るのも怖い。上に着くと汗がびっしょり。しか
し上の寺院
からはカトマンズ盆地が一望できる。この角度から見た事がなかったので,興味深い。マニ車を回したり,寺院を見学してから下に降りる。
- 寺院下から4人でタクシーに乗り,パタンまで移動。300Rを越えた。ちょっと高かったがメーター通りなので仕方ない。メーターが狂ってい
る?
- パタンのダルバール広場で王宮の一部の博物館を見学。一人250Rは高かった。しかし,なかなか興味深い仏像もさることながら,仏像のポーズ
やアイテ
ムの解説も詳しく,すごく面白かった。そのあと寺院を二つ見学して,カトマンズのダルバール広場へ戻り,14時半頃だったが遅い昼食がわりにお茶&ケーキ
をする。Creme CaramelもChocolate cakeも美味しかった!でもBlack
Teaは薄い。どうやらこちらの紅茶は薄いものらしい。みなミルクを入れるか茶葉をミルクに入れるかしているので普通に入れると薄くしてしまうのかも。
- 16時頃宿に戻り,両替と少し買い物。そのあと部屋に戻ってメールのチェック。
- 18時に夕食に出発。今日はネワール料理を食べにThamel Houseへ。ダルバートを中心としたセットメニューが650R(?)と高
かったが,一種の食べ放題という事でそれにする。たくさん出てきた。真っ黒のダル(豆)がとても美味しい。デザートのヨーグルト(ナッツ入り)とネパール
茶を飲み終わると,お腹一杯。7人で麦酒もかなり飲んで6300Rと高かったけど美味しかったので満足です。
[3月9日]
- 昨日と同じ6時にお迎え。見た感じ空は層状雲に覆われている感じだったが,ガイドさんは今日は大丈夫という。確かに空港に着いてみると風は穏
やかで層状雲はあるけれど遠くの高山群は明瞭に見えている。
- 離陸してみると,昨日より格段に雲が少なく空気が澄んでいる。風が大分弱いようだ。飛行機は昨日よりかなり山に近いところを飛んで行く。地形
の印象は昨日同様,必ずしも岩山でないところも鋭く谷が切れ込んでいるという事。やはり若い地形なのか。
- しばらくするとエベレストの近くに到着。エベレストを見えない側の座席の乗客を順番にコクピットから外を見させてくれる。コクピットのガラス
は透き通っていて良く見える。見える範囲も広く,座席から見るのとは天地ほどの差があった。
- やがて旋回して帰途につく。エベレストは頂上付近の一部が雲にかかっていたけれど,やはり生エベレストを見たというのは感動ものである。
- 帰路の途中で山あいの深い谷に作られた滑走路を空から見つける。こういうところにも飛行機が着くのだろうか。地図を見ると,結構あちこちに飛
行場があるのがわかる。規模は不明だが,機材の設置とデータ回収は陸路を使わなくともいろんな地点で可能かもしれない。
- 氷河もいくつか見る事ができたが,灰色に汚れていていかにも日光を良く吸収しそう。モレーンも上から見たのは初めてだった。
- チベット高原へずっと続いている感じの大きな谷も見る事ができた。高原は遥か先という感じ。やはりスケールが違う。
- 着陸後,もう一つのグループを待ってホテルへ帰る。あまり帰国便まで時間がないので手早く土産物を買ってホテルをチェックアウト。空港でポカ
ラ組と別れてバンコクへ出国。バンコク空港で渡邊さんと別れて,我々はホテルへ。
- 今日の夕食は杉本さんの希望でタイスキを食べる。せっかくだからSiam
SquareのCOCAで食べる。私も久しぶりで美味しい。ウイスキーの小瓶を1本開ける計画だったが,半分も行かない内にお腹が一杯になってストップ。
アルコールが入らなかったからか500Bと安くすんだが,今日もまた食べ過ぎてしまった。最後の雑炊が余計だったなぁ。お腹がシャツを圧迫しているのが良
くわかる。やれやれ。
- 風呂に入って12時過ぎに就寝
[3月10日]
- 5時半起床。眠い。が,少しだけと思って食事に行き,海老粥と果物を少し摂る。海老粥は海老以外は美味しかった。海老はすかすかでダメ。
- 7時のshuttle
busで空港へ。ちょっとチェックインが遅くなって7時半だったが,9時10分の我々のフライトは窓側も通路側も席がないと言う。信じられない。こんな時
期にそんなに混んでいるのだろうか?
- 飛行機に乗ると,確かにかなり混んではいる。しかし我々のいる行はすべて埋まっていたがその前は誰もいない。見渡すと通路側の席もちらほら空
いている。なんだ?とりあえず我々は1つ前の席に移って,ほっと一息。なんとか快適に帰る事ができた。
- 定刻より早く関空について,杉本さんと税関の先で別れて,今回の出張は終了。
- あ,関空で平川@広島大さんと会ってしまった。チェンマイの会議の帰りという。そういえば蔵治さんの会議がネパールときれいに重なっていたん
だっけ。お疲れさまです,皆さま。