カンボジア・ベトナム調査旅行記
2005年2月14日ー21日
[2月14日]
- 6時に起床。昨夜はなぜかだらだらとパッキングしたため,風呂に入って寝たのは3時半。今回は2時間半の睡眠で起きる事ができた。でも,さす
がに朝起きて食欲は無い。片岡さんに教えてもらった北白川仕伏町のGGDで買ったレーズンパン(甘さ控えめ&しっとりしておいしかった)を半分だけミルク
ティーと一緒に胃に納めて家を出る。眠い。
- はるかの中では予定通り爆睡。しかし,上っ張りを着たまま寝たのではるかを降りたらやたらと寒い。空港ビルは暖かかったのでほっとしてセー
ターをトランクの中に。
- 手荷物検査の列が右端まで行っている。どうしてこんなに旅行客が多いのだろう?まだ2月も真ん中だよ??なんて思っていたら,木口さんから
tel。同じ電車に乗ってきてたらしい。私の10m程後ろに並んでいた。2個の雨量計が重そう。今回は自分が持って行くのと合わせて3個持ち込む。けれ
ど,2人の出張だから雨量計も2個にすべきだった木口さんを見た途端思ったが,後の祭りでした。木口さんゴメンナサイ。その重たいのはカンボジアでなくな
るからね。
- ホーチミン行きのベトナム航空B767-300は満席。日本人も多かったけれど,それ以外の人たちも意外といる。食事は強制的に魚(和食,
鰻)が割り当てられる。ビーフストロノガノフが食べたかったのに・・・仕方なしに白ワインをもらって食べたけれど,予想に反して結構いけた。胃に優しくて
最後の選択肢としては悪くないかも。
- 食事がすんだらいつの間にか爆睡。トレーを下げられたのも,機内が暗くなって映画が始まったのも知らないで,機体が降下し始めるまでうつらう
つら。これも予定の内だったけど,自分でもちょっとびっくり。人間やっぱり寝なくっちゃね。
- ホーチミンで約2時間の待ち合わせでプノンペンへ。搭乗口に集まった人数が少なかったのでもしやと思ったら,バスで連れて行かれた先には上翼
双発プロペラ機が待っていました。小さい飛行機好きのわたしゃ嬉しかったね。7分方の席の埋まり具合でゆったりとプノンペンまで40ー50分の短いフライ
ト。窓が白くかすんでいて外が良く見えな
かったのが残念でした。それに空気が安定していて,安定した飛行だったのもちょっと不満か。
- 上から見たカンボジアはあちこちに水があって乾季とは思えない状況。こんなもんなんだろうか?
- プノンペンの空港には若林さんが出迎えに来ていただいていた。JICA-DOMの車でホテルへ。長期滞在型アパートを短期にも貸していてくれ
て,若林さんご夫婦の住居の向いの部屋を確保してもらっていた。40ドル/部屋/泊でかなりの値段を取るけれど,家具を完備しているし清潔で安全面もばっ
ちり,と悪くない。お世話になる若林さんの向いというのもとっても便利。これを木口さんとシェアして3泊する。
- 夕食は若林さんと近くの餃子屋さんへ。餃子2皿,酢豚ぶっ掛けご飯,ビール3本で計8ドル!!!若林さんによると,物価が安いし案外いろんな
食材も手に入るので,とても暮らしやすいそうだ。苦労はされているに違いないがエンジョイもされているようで,よかった。
- カンボジア気象局DOMでは給料が安い&遅配,無配で職員は大変と聞いていたが,今日の若林さんの話では,本局ではかなりきちんと給料は払わ
れてい
たとの事。地方では数ヶ月の遅配も以前はあったらしいが,最近は給料もあがったというし,大分事情は改善している模様。また,給料といっているものはいわ
ゆる基本給で,それ以外にいろいろな手当てがあるので,実際の職員の給料は60ドル程度あるのではなかろうか,という。ちなみにバナレス長官の給料はそれ
よりも低いとか。やはり,良くわからんシステムではある。
[2月15日]
- 6時50分に若林さんご夫妻と待ち合わせ,近くのコーヒーショップ「T&cofee
world」で朝食。フォーに似た米麺を食べる。どろっとして辛いスパイスを入れて食べると,結構辛くなってそれなりにおいしい。
- 8時からSeth長官と会議。とりあえず,長官が日本でする紹介プレゼンを見せてもらって数字やグラフを入れた方が良いとコメント。
- 9時からセミナー。私は数値モデルの概念から始めて,インドシナとバングラの日変化のモデル結果を紹介。私のプレゼンの途中で停電のハプニン
グ。仕方ないので,PCの画面を見てもらいながら続けて終了。ここしばらく停電が無かったのに,と
のこと。マーフィーさんは元気なようだ。で,木口さんのプレゼンの途中まで停電。英語を良く理解する人は何人かいるが,わからないのもいるということで,
Sethさんが通訳をする。もうひとり通訳のできる人もいたが,途中登板&降板してしまった。専門用語は難しいらしい。たしかに会話学校では教えないよ
ね。
-
- 11時前にセミナー終了。Seth長官の部屋で打合せ
- 設置場所は,Pursat, Shianoukville, Banteay Meanchey
- 柱を立て,開口部を他の貯留式雨量計と同じ1.5mに揃える。柱はコンクリートで固めた地面に埋め込む
- 4月〜11月の雨期は毎月1回,12月〜3月の乾季で1回,計9回,データをUSBメモリに吸い上げ,プノンペンの本局までバスで輸
送。バス代はこちら持ち。
- JSTとのMOU
- 事前に送付しておいた原案でほぼ問題なし。些細な修正とカンボジア側のスタッフのリストをもらったので,それでJSTに提案する事に
する。
- KAGI21のサマスクールへの応募を依頼。
- 参加者には費用負担は無い事を説明し,一人は応募するだろうということになったので,良かった。ただ,応募したからといって採用され
るかどうかは不明とは念を押しておいた。
- 気象局は建物内部がずいぶんきれいになった。前は廃虚みたいなところに机を置いて仕事をしている感じだったのが,事務所らしい体裁になってき
た。見えるところに出勤表もでき,誰が出勤しているか一目でわかるようにもなっている。出勤しているべき誰かが来ていない,なんて言うことが日常である事
自体が異常なんだけれど,まあ,国毎にいろいろ事情もあるし・・
- 長官との打合せを終えて,昼食。フォーと店名に入っている店だが,フォーではなく,ご飯とスペアリブと豚肉の煮込み(角煮みたいなの)を注
文。ご飯が少しパサパサしていたけれどおかずはおいしかった。というか,家庭の味。いいですね。しめて一人3ドルほど。
- 2年前よりも町にずいぶん活気が出てきた感じ。上り調子になってきたのだろうか。そうだとしたら嬉しい。ただ,その分,貧富の差が出てきて治
安が悪くならなければいいのだけれど
- 若林さん宅の電話をお借りして航空券のreconfirmをする。ただし,明後日のハノイ行きまで。帰国便はダナンでしてくれという。面倒で
すねぇ・・
- 夕食は若林さん宅で呼ばれる。なんとホタテとマグロの刺し身,漬物に味噌汁に炊き込みご飯。奥様の心尽くし。ここに来てこんな純和食が食べら
れるとは思わなかった。テレビからはNHKが流れてくるし,もうわれわれはどこにいるのだろうという感じ。日本人が多いとかで,こういう食材をおいても
商売になるのだろう。でも,驚き。お腹一杯にさせていただき,最後に梨まで頂いた,明日が早いので,9時前に辞去する。
[2月16日]
- 6時半に迎えの車が来てシアヌークビルへ。途中で米粉汁麺の朝食。峠でお祈り小休止などをしながら,11時頃到着。途中の耕作地のあちこちに
溜め池らしい水たまりがある。トレンサップ湖があるぐらいなので,乾季とは言え全く土地がカラカラというわけではないらしい。
- 民家の井戸では,子供たちがバケツや手押しポンプで水を汲んでいる。地下水位はどのくらいなのだろう?
- 途中の耕作地に水はあまりなかった。しかし,海岸地方へ行くために通過した峠付近の山は木々が青々とした葉をつけている。乾季なのに水を充分
吸えているらしい。ここもKogMa(で想像されているの)と同じように,木が深くまで根を伸ばしているのだろうか。
- まずHawaii
BeachのAWSと露場をチェック(Handy GPS:10d12.40mN,
104d06.02mE)。状態は良いけれど,近くの観測小屋に人が常駐していないので盗難の心配があり,PCは丘の上の庁舎へ引き揚げてある。データは
カードでPCに回収している。
- 丘の上の庁舎に回って,雨量計の設置場所を玄関前の植え込みの真ん中辺りに決定(10d37.972mN,
103d30.291mE,標高40-50m)。2階建ての庁舎からは10m程度離れているし,南西方向が開けている。ただ,庁舎自体は昼休みになってい
て,14時まで職員がいないので昼食にいく。
- 昼食は町中の食堂で,苦瓜のオムレツ,山盛りの酢豚,トムヤムクン,ご飯。6人で18ドルほど。安いですねぇ。
- 14時まで海岸で時間を潰し,庁舎を再訪問。
- 台長さんに挨拶し,協力を依頼。雨期は毎月1回プノンペンへデータを輸送する事と清掃を約束してもらう。
- USBメモリーをもう1個欲しいとおねだりされたが,こちらは拒否。若林さんが手持ちの1個を供出する事になった。
- 雨量計設置予定場所とPCとの間は距離が長いため延長ケーブルの用意が無く,設置場所においての接続試験はできず。今回は慣れのためかい
ろいろと準備が悪かった。足らなかったもの:
- 設置台の打合せと準備の依頼
- 延長ケーブルの準備
- RC232C接続口の存在&形状の確認or切り替え機の調
達
- その後,PCへのソフトのインストールを行い,ロガーからのデータの吸い上げ手順を現地職員に伝達。木口さんが数回繰り返して教えてくれ
て15時過ぎに終了。
- 設置場所とPCとの距離がやたら長くなる事が判明。電圧降下が心配。その際はロガーを雨量計の場所におき,データの回収時にロガーを外し
て建屋内に持ち込むしかないか?
- 総2階建ての立派な庁舎に職員は所長を入れて3人?ロビーの中にでっかい発発があったりして,良くわからない物の使い方をしている。あん
なとこに発発を置いておいて使えるのだろうか?それとも外に置いておくと盗られるのか。
- 帰りの途中で夕食の蟹1kgと海老0.5kgを調達。しめて8ドルほど。
- しばらく走ると運転手が前輪の様子をチェック。左前輪にガタが出ている,怖いですねぇ。しばらく行った町でガレージで見てもらったが,どうや
ら大した事は無いだろうという事でこのまま走ることに。ゆっくり走る,といいながら,いつの間にか80km程度で走っている。大丈夫かいな
- それでも,7時半頃無事到着。よかったよかった。
- 8時頃から若林さん宅で蟹チリと海老の塩焼きの夕食。新鮮でおいしいですね。〆は雑炊。バンコクで買ってきたという塩昆布も出てきて,ほんと
にここはどこ?おいしかったです。ごちそうさま。10時に辞去。
[2月17日]
- 朝8時半から近くの中央マーケットへ。大きなドームから東西南北に太い足が出ている。ドームの内外がすべて屋台で占められていて,すごい数。
ただし,呼び込みは激しくなく,どちらかというと静かに商売をしている。木口さんと2人で絵はがき3セットを2ドルちょっと,民族音楽のCD2枚を4ドル
で購入。多分現地値段より大分高いはずだが,言葉も全くわからないし,ま,いいでしょう。
- 9時半に迎えに来てもらい,まず,本屋へ行ってカンボジアの地図を2種購入。しっかりした地図が1ドルちょっとと,安い!木口さんは安さに誘
惑されて有名どころの英英辞書($14)と類語辞典($3.9)を購入している。ほんとに安い!!ドルにカンボジア基準の利益を上乗せしただけの値段なん
だろう。
- ポルポトの刑務所を見学の後,JICA事務所へいってボランティアコオーディネータの大熊さんにご挨拶。
- DOMに行って,雨量計を1.5mに持ち上げるための柱作成費用などを支払う。ついで,予報現業室,気候部局,測器室(といっても,今はまだ
ガラクタ倉庫状態),屋上,展示室(予定)を見学させてもらう。GTSが通じていないので,天気図・予報図はすべてインターネットで入手している。GTS
を通じさせるのはかなり優先順位の高い事項の気がする。屋上には高射砲式のゾンデ追跡装置の廃虚,ロシア製のアンテナ(ゾンデ自動追尾用??)の廃虚が並
んでいる。
- 露場と観測現業も見せてもらう。露場のAWSは落雷のためか動作していず。修理もできず(測器の総交換か?)に放置状態。散乱光計もあるけれ
ど錆だらけで廃虚。何だったのかわからない測器(らしきもの)もある。別当の観測現業室にはPCが三台も並んでいる。観測現業になぜこんなに必要だろう
か?ただ,その場にいた3人の観測員たちは現業らしくラフな格好(というかほとんど裸)だったけれど,どちらかというと表情は明るく,happyそうでこ
ちらも
何となく嬉しくなる。地方からのデータはSSBでこの現業室に集まり,まとめて予報かの方へ持って行く(または見に来る)システム。本局と同じ敷地だけれ
ど別棟だし,気象庁と東京管区のように観測課はちょっとした独立組織のようなものらしい。
- 昼食を空港すぐ近くの食堂でとる。中皿の焼きそばを注文したら6ドルも請求された。3人でちょうど良いかな,という量だったけれど,ぼら
れた!!最初に値段を聞いていなかったのが,敗因でした。若林さんの怒る事怒る事。やられました。
- 15時25分の便でハノイへ。ハノイ直行かと思ったらビエンチャンでone stop。プノンペンービエンチャンの便なんてあったんですね。
- ハノイではTan
Thanhさんが迎えに来てくれていた。都合が悪いといっていたはずなのだけど,どうも意志疎通がうまく行っていなかったようだ。翌日のスケジュールの打
合せをタクシーの中でしながらホテルへ向かう。Tan Thanhさんは途中で降りて自宅へ。我々は市内のバオソンホテルの近くのHeritage
Hotelに。タクシー料金10ドル。ホテルの部屋は1泊35ドル+税金。どこかで水道を使うとキーキーと風呂場がうるさいのを我慢すれば,良い部屋であ
る。フロントで松本さんが出迎えてくれた。
- 木口さんがトランクの鍵を無くしてしまった事が判明。今更どうしようもないので,明日HMSでベトナム航空に問い合わせてもらって見つからな
ければ,トランクの鍵を壊して新しいトランクに換えるという事にした。鍵の紛失は海外旅行でいつも気になる悪夢の一つだけれど,実際に目にするのは初め
て。やっぱりこういう事があるんですねぇ。
- 夕食は少し歩いたところに松本さんが見つけていた海鮮レストラン。中途半端に日本語がわかるお兄ちゃんがいて世話を焼いてくれるのだけれど,
中途半端(というかあまり意志疎通ができない)にしかわかっていないので,ややこしい。声は大きいし,ありがた迷惑であった。
- 結局,揚げ春巻,ソフトクラブ,焼きそば,タニシ,野菜炒め,それにビールを結構飲んで計40ドルほど。一人10ドルは安いが,私と松本さん
はなんか高い物を食ってしまったという感覚になってしまった。全体に生臭さの残る料理であったが,ソフトクラブは結構いけたしタニシも山椒が効いておいし
かった。この2つは満足。
[2月18日]
- 9時前にお迎えが来る。水文気象局HMSの観測部門AMOへ。すぐ,AMOのDirectorの部屋へ行き,今回の訪問の目的,細かな日程調
整,雨量計設置の詳
細,などなどを打ち合わせる。
- 打合せで新たに判明した事
- 何度も免税措置を申請するのは大変。大体で良いから1年分の持ち込む機器の型・数・予定時期を教えて欲しいとの事。許可だけもらっておい
て,実際の持ち込みはその時ごとに手続きをするのは楽なんだそうだ。数は減ってしまうのは問題ないが,増えるとダメだとか。多い目にこちらから通知すると
良いらしい。予定時期は月単位ぐらいでわかればいい(実際の持ち込みは先の話になるので変わるのは仕方ないとの事)
- 関連訪問グループの大体の予定も,1年分知らせて欲しいとも言われた。まあ,1年分の予定なんて今から立てるのは無理だけれど,まあ,予
定という事で関連プロジェクト関係者に私まで情報を送ってもらう事にする。
- ダナンからビンまで来るまで行くのは時間がかかる上,観測予定地(Ky
Anh)はビンより大分ダナン寄りなので,ビン雨量計設置組は観測予定地の手前で1泊する事になった。お疲れさんです。
- 打合せの間に,HMSの発案で呼ばれた鍵屋さんが木口さんのトランクを開けに来た。ちょっとした道具で鍵を開けてしまったらしい。助かったけ
れど,そんなに簡単に開けてしまうというのは,やっぱり危ないですねぇ。気をつけよう・・・
- 打合せが終わった後,Directorの招待で昼食。ちょっと離れたところのホテルのレストランでビュッフェ形式の食事。食べ終わりかけたこ
ろに,単にPhoと思っていた麺が蟹のすり身などを入れた特別な物と教えられ,頑張って食べる。確かに蟹のエッセンスがいっぱい入っていて珍味だった。お
いしいか,といわれると,わたしゃ普通のPhoの方があっさりしていていいけれど
- 昼食後,HMSの計算機部屋とインターネットを貸してもらって皆さんそれぞれ仕事。あっという間に時間が経って飛行場へ向かう時間になった。
- 18時過ぎにダナン到着。飛行機は白人のグループ客(ヨーロッパ系らしく,英語ではなくドイツ語やフランス語が飛び交っていた)を中心にほん
とに満席。皆さんフエにでもいくのだろうか?
- ホテルはいつものModern
Hotel。私の部屋は良く泊まる部屋のとなりの窓無しの部屋。変えてもらおうとしたけれど,嘘かホントか満室だからダメといわれた。ま,2泊だけだから
我慢しよう。でも,窓有りの部屋と同じ1泊20ドル。蛇口をひねったら干からびたダンゴムシが出て来たのには驚いた。さすが
にその水で歯を磨く
気にはなれず,もっていたミネラル水で歯を磨く。顔はそれで洗うけどね。バスタブはあったが,そこに水垢らしい物が着いているし,かなり長い間だれも泊ま
らなかったのではないだろうか。やれやれ。
- 夕食は頑張って橋より河口寄りの川端のレストラン。揚げ春巻,マグロらしき魚の輪切りのフライ,烏賊のトマト炒め,空心菜炒め。と,ご飯と
ビール。まあまあおいしい。まったりと時間が流れているダナンに来るとリラックスする。私だけかと思ったら松本さんもそうだという。ハノイはやっ
ぱりいいろいろと緊張しないといけないので,疲れます。食事のお代は24万ドン(16ー7ドル)弱。アメリカドルもクレジットカードもダメと言われて焦っ
たけれど,松本さ
んの手持ちに私のドンを加えて何とか払う事ができた。危うく無銭飲食だった。
- これまでタクシーやレストランでのドンと米ドルとの換算になんとなく釈然としなかった我々は,明日なんとかしてドルをドンに替えてもらう事に
する。
[2月19日]
- 7時半にお迎え。まずセンターへ行って打合せ。
- 訪問の目的を公式に話して互いに確認すると同時に記録をとってもらう。
- 雨量計の維持費や,今回の訪問に付随する車代などの打合せは後にする
- 管内でまず通信テストを行うけれど,今回はすんなり無事完了。
- 松本さんと木口さんがGiao
Thuyへ出発。居残りは藤縄さんと私。まず維持費の額などについて合意する。維持費だけでほぼ私のドルの現金は底をついたので観測地点の訪問に関する車
代は松本さんにしてもらうことにする。
- 1時間ちょっとで松本さん達はGiao
Thuyに着き,通信テスト開始。日本に持ち帰って設定し直したモデムは問題なく本局と通信できた。すると,2台別のモデムを持ってきているから設定して
テストして欲しいという。まあ大丈夫だと思ったのでOKしたら,何かとうまく行かない。時間も昼になったしここで設定する意味も不明だったので,1時に打
ち切り,互いに昼食にする事に。別のモデムをテストするとわかっていたら,本局で設定とテストもしていたのに何を考えているんだろう?
- 昼食といっても例によって宴会モード。本局でのテストの最中から通信が成功するとウィスキーの乾杯が続いたのに,昼食ではまたしても焼酎の乾
杯の連続。ふらふらになりつつ食事を終える。食事の後,宮廷のお茶に連れて行ってくれる。茶碗蒸しぐらいの容器にいっぱい薬草(朝鮮人参,クコ,あと
は???)と茶葉をいれ,飲みきったら新たにお湯を注いでは飲むというシステム。好みによって氷砂糖のかけらを入れる。いろんな味が複雑に混ざって,香り
も良く美味しい。数杯飲んでしまった。
- 本局の戻るとちょうど出張組が帰着したところ。彼らも例の半孵化卵の祝宴になった模様。木口さんは2こ食べたとか。松本さんはそんなに悪くな
い料理という。私はしばらく卵を見るとドキッとしたのに・・
- 松本さんに車代などを支払ってもらう。また,Giao
Thuyでうまく行ったモデムと同じ物を買ってきたというので,木口さんがうまく行ったのと同じ設定をする。それを持って私が明日HiepDucへ行っ
て,接続テスト。昨年,同じモデムを3個買ったはずなのにどうなってるの?どうも最後のところの分けのわからなさは東南アジア,という気がします。
- あす,多分HiepDucでもうまく行くだろうし,行かなくても何とかできるだろうから,これで私の最大の仕事は終了。1年かかって3地点の
モデムでのデータ吸い上げシステムが動く事になる,ベトナムの技量を高く買いすぎていた事による間違いのため手間取ってしまったが,これで肩の荷が下りた
感じ。よかったよかった。
- 一旦ホテルに帰って,7時からご招待の夕食。新しい海鮮レストランでの宴会。このレストランのバナナの花のサラダは,これまでで一番おいし
い。海産物の鍋が出てくる。生きている蟹を何匹も鍋に入れる。その他に,海老や烏賊,ハマチらしい魚の輪切りなど。野菜は軽く茹でただけであげて食する。
野菜の食べ方はベトナム式が美味しい様に感じる。蟹(は生きていたから当然だけど)も海老も新鮮なのかとても美味しい。Bun(茹でた,または生の米粉
麺)を腕にいれ残っただしと具をかけていただく。これも美味しい。麺が細いからか,日本のうどんのように鍋に入れないで食べるのもいい。家でも試してみよ
う!焼酎やルアモイの乾杯攻撃を何とかしのいで,最後のフルーツまでたどり着く。今が旬なのか西瓜が甘くて美味しい。皮近くまでで食べても瓜臭くない。
- Tan
Lienさんが盛り上がってお茶を飲みに行こうといいだし,時間も9時ぐらいだったし行く事にする。今度は昼と違った宮廷茶店。このように高級(薬草?)
茶を飲むのはフエから広まった習慣だとか。暗い雰囲気で,若い人にはデートにも使えそう。私は体に良いというお茶を頂く。茶請けは小豆餡のお菓子。小豆餡
とは珍し
い。
- 明日の朝は,ホテルで朝食をとらず,観測サイトへ行く前にダナン名物のMi
Quanを食べに行く事になった。出発が30分はやくなって6時半だけど大丈夫でしょう。
[2月20日]
- 6時半にはチェックアウトして待機。昨日のお茶が効いたのか,最近になくさわやかな寝覚めとなった。漢方おそるべし,か。
- まずセンターへ行き,北へ向かう3人と私と荷物を2台の車にわけて,朝食へ。
- 初めて食べるMi
Quanは珍しい味。ちょっとだけ辛い少しの赤っぽい汁にきしめん形状の米粉麺が入っている。具はブタの角煮,海老。それに好みで入れる香草。煎餅も適当
に割って入れたり齧ったりしながら,あ,もちろん万願寺みたいに大きなグリーンチリも齧りながら頂く。もっと熱ければ美味しいのではないだろうか。
- 7時半に朝食を終えてそれぞれの目的地へ出発。Hiep
Ducには9時半過ぎ到着。2時間ぐらいかかっているけれど,レンタカーの運ちゃんが安全運転していたからで,いつものセンターの運転手ならもう少し早く
着くだろう。
- 早速通信試験開始。今度も一発で成功。Nong
Songに設置する予定の同型のモデムに取り換えての試験も一発で成功。センターからのトリガーを待つ間などに正月(テト)の残りのお菓子を頂きながら職
員達は談笑。時々英語に翻訳してくれたり,こっちからお菓子の種類を聞きながら時間を潰す。西瓜の種(なかなか歯でうまく割れない),生姜の砂糖漬け,ト
ウモロコシ
キャンディ(不味くない),揚げ餅菓子2種(これは揚げたての熱々で美味しい。オレンジキュラソーと生姜の入ったものの方が,黒砂糖のみでの味付けより
より美味しかった),蓮の種の砂糖ぐるみなど。通信の成功を祝って1杯,訪問を祝って1杯い,また通信成功を祝って1杯,とバナナリキュールで乾杯。職員
の子供(2歳ぐらい?)が慣れてきて,蓮の種の菓子を何回も手渡してくれた。
- 11時にすべて終了して撤収。外に出たら霧雨が降っていたが,10分も海岸の方へ走ると止んでしまった。山の中だけの雨のようだ。
- 13時過ぎにダナン市へ戻り,「四川火鍋」の看板があるレストランで昼食。まずジンギスカンのような鉄板で魚のすり身(これは美味しい),山
羊の胸(乳腺?胸腺?),royalとよぶ川の水草(こりこりして,いける),ナスビなどを焼く。海老と貝を別に焼いた物も出てきた。それが一段落したら
いよいよ鍋。二つに仕切り,片方には薬草をいれた汁が入っている。そこに野菜や生きた蟹を二つに割ったのやThuという魚の輪切り,烏賊などを入れて煮
る。野菜は例によって軽く湯がく程度で,風味が残っていて美味しい。鍋も全体に美味しく,最後は昨日と同様にBunに汁や具をかけていただく。いける。お
酒は陶器の壺に入ったキノコのリキュール。ちょっと薬草酒にちかくて,苦かった。これも何度も乾杯があって,壺のお代わりが出た。いやはや。席を移してお
茶。Lienさんが良い機嫌になってしまって,自宅へ来いという。データを回収する必要があるから後にしてくれといっても聞かない。結局センターのすぐ横
の自宅につれて行かれてしまった,
- お宅では奥さんが大慌てで入口を片づけ,手早く着替える。娘さんも顔を出さされる。ここでもリキュールが出てきて何回か乾
杯。宮廷茶のようにかなりたくさんの薬草を漬込んだリキュールで,甘味もあり,これは美味しい。2階に上がりLienさんのご両親を祀ってあるへやに案内
される。そこは娘さんの勉強部屋でもあった。難関校の入試レベルの数学の定積分(数III)の問題をしていた。経済志望だというけれども,大したもんだ。
- Lienさんはまだ引き止めたが,職員の人たちも行こうといってくれて,17時過ぎに自宅を辞す。
- センターでは雨量データを回収するといったけれど,あるのは今日設置したHiepDucのみ。やはり回収にサイトを回っていなかったという事
だ。う〜〜ん,契約違反とはいえないけれど,何かなぁ。まあ,これからはちゃんとデータを回収してくれるでありましょう,きっと。
- 18時前に空港着。国内線でホーチミンへ向い,ホーチミンでImmigrationを通過。真夜中の夜行便で関西空港に向かう。これで,今年
最初の海外出張は終了。一番の懸案のデータ回収システムが動き始めて,目的を果たした出張でありました,