地球研第五プロジェクト地域研究班
平成15年度第1回会合
2003年5月2日ー3日
地球研第1会議室
2日
13:00〜 沖:<趣旨説明>
- 特定が通らないのは準備不足?
- この期間に問題意識の共有・先鋭化を
- 地球研でサポートするので,フェノロジー研究を始めよう:何が一緒にできるか,何が面白いかを考えよう
13:15〜 名前紹介
- CDM: Clean Development Mechanism:松本
13:20〜 里村:<フェノロジー研究紹介>
13:30〜 松本:<気候・水循環>
- 大気科学としてはオンセットを中心とした季節推移プロセスの解明
- インドシナ半島は4月後半から水蒸気が多い!インドやオーストラリアは,モンスーン前では乾いている!(川村)
- 70kPa程度の(モンスーン最盛期よりはるかに低い!)ところに熱的高気圧があるのは良く分からなかった
- 5月にはチベット西(斜面)で凝結による加熱が大きい(植田)
- 大気と人間活動との関係
- (相対的に乾燥し)日最低気温が下がった時に一斉開花がおこっているようだ(マレー半島)。
- バングラディシュでも灌漑面積が増えたため,降水量と収穫量とは無相関になってきている。
- 洪水と米の収穫量との関係
- 商品価値(値段)が上がると次の機会(植付け期)に沢山作ろうとしている?
- 農家の経営戦略との関係,農家の経験知識との関係は?
14:15〜 立花:<エアロゾルと逆転層とオンセット>
- エアロゾルゾンデ
- 1日数発
- 簡易(?)パーティクルカウンターを搭載!
- 圏界面近くまでの粒径別粒子数が分かる!
14:45〜 鼎:<地表面改変の影響>
- 9月,森を切ったらタイ東北部で雨が減る:風が弱いから影響が顕著にでる?
- これから必要な研究
- 土地利用変化のデータ収集:古いのはタイの統計,新しいのはMODIS(3ヶ月おき)がある
- 数値モデルを使った改変前・後のアセスをする
- 社会要請される「正体」「地図」は何か,をきちんと考えよう
- 秋のシンポジウム(Asian Energy & Water Exchange Symp.)
- STARTの一部として人文も入れたらどうだろうか(松本)
15:03〜 休憩
15:15〜 西田:<光学センサーによるフェノロジーの衛星リモセン>
- フェノロジーは衛星リモセンの超得意分野
- 気候変動はフェノロジーに顕著に現れる
- SPOT/Vegitation data setが品質も良く,フェノロジー研究には使いやすい
- 衛星が何を見ているか,まだまだ不明,calibrationが必要だろう:数値モデルとの協力が必要
- 土壌呼吸の効果は非常に誤差が大きい。炭素収支の誤差は,大きい!
- 人間活動のシグナルは大きいはずなので,検出は楽かも知れない
16:17〜 金:<energy, water and carbon dynamics on Asian monsoon forest>
- 2002年7月24日〜 KogMaでのフラックスデータを蓄積中(2002年中はフラックスデータ取得率約50%)
- 乾季中でも2mm程度の蒸散がある
- SiBの改良に資したい:落葉樹林の誤差が大きいので,そこをまず押さえたい
- フラックス観測は(精度を落としても)長期間・同じ方法で観測し公開することが大事だろう
- Flux Netの一員となってデータ・情報交換をしたい
17:00〜 杉本
- ××Forestなどという名前は,植生ではなく気候分類(気候を基にした植生分類?)である。(常緑季節林:例えば乾燥期に落葉が多いなど)
- 土壌水分の変動が駆動する生物圏のフェノロジー
17:25〜 蔵治
- 第1モード,第2モード
- このプロジェクトは第1モードに達することができるかどうかが1つの目標
- ローカルとグローバルの相互作用
- 生活向上そのものが目標のひとつになるべきではないか
- 10^2〜10^3 km^2の流域を対象としたい
18:05〜 谷口
18:25〜
- 問いの立て方をできるものが実践家
- 水資源がfull-cost pricing(費用をすべて利用者に負担させる)になっているのではないか,という視点での研究
- full cost pricing の考えに寄与する科学の役割は?
19:00〜 懇親会 at たて山(4条先斗町下がる)川床
3日
09:05〜 蔵治
09:10〜 永田<中部スマトラの「開発」問題>
- 70年代後半から急激な作付面積の増加:人間の流入,新たな社会の形成
- 生態環境と開発との関係は?
- 自然科学と社会科学との必要データ・方向性のすり合わせ,データの意味付け,まとめの方向性の検討が必要
- 可能な開発戦略を探りたい:作物は何でもよいから小農民の組織化が必要では
10:08〜 休憩
10:20〜 総合討論
- 山中<フェノロジーマップを作ろう>
- 変動スケール毎に種々の要素がある
- 海陸,地形,気候,植生,土地利用,人口,気象,水収支,産業
- スマトラの雨の降り方:日変化が大きく,日々変化は比較的ランダム
- 100E南北断面などの断面検討
- 松本<START>
- 地域状況の把握:2nd PhaseにアジアモンスーンIntegrated Regional Study
- 秋のGAME-TシンポをSTARTと共催にしては:人文のとの連携:ただしタイだけではだめ
- 沖<GWSP>
- GWSP (Global Water System Project)
- 人間活動が水システムに与える影響,メカニズムetc
- フェノロジー研究会はGWSPの地域版に近いか。その意味でSTARTが近い。
- 既にお金が出ているので,お墨付きをもらうより研究を進めるのが良い
- 沖<地球研の予算>
- 里村