第4回GAME-T気象水文研究会
京大農学部に於て
2002年1月10日 9時~
里村:季節内でも大きな差
- 乾期でも水分があるのになぜ降らない?
- 乾期前半と後半でやはり違いがある
- フィリピンでは北東季節風時に雨が多い!!!緯度は高いのに!!
- ベンガル湾沿岸陸上では,20kmの内陸では2山が見える
- ベンガル湾沿岸から海へと朝雨は遅くなっているよう
蔵治:ボルネオの朝雨
- 北端と南端では午後雨:クチン,でも内陸:
- 中部朝雨(ビンツル)
- クチンと海岸との中間距離の点では,朝と午後の2山が見える
- タイ:
- 乾期の雨は朝雨,雨期の雨は午後雨
- 乾期の雨は標高が高いほど強く降る
森:インドネシアをTRMMで見ると朝雨は山から海へ降雨帯が移動
松本:乾期の終わり;ITCZの南下で起こる
高橋:「降水量の季節進行」
- 2回のピークが有り,間にブレークがはさまる
- 1回目のピークは南から北へ,2回目のピークは北から南へ
- ブレークの時期は南北で同じ!つまりピークの形が違う
- ブレークが明瞭な地帯は,タイの北部と東北部,タイ湾の北~北東海岸
- 明瞭でないのはタイの中部を東西に分布
- 半島部は冬のモンスーンが顕著
- 最初のピーク時は南風,ブレーク時は西風が強い
- 発散を計算すると,インドシナ半島はいつも発散!�水蒸気フラックスの発散を計算すべきか
- ベトナムでは冬雨が降らないのに,なぜマレー半島では降るのか?(ITCZの中では?)
松本:ミャンマー海岸(山の西側)では,タイのブレーク時(35半旬頃)にピークを迎えて,その後にブレークがくる。ミャンマー内陸ではタイとほぼ同じ。
富田:インドシナ半島ではオンセットがゆっくり始まり,終わるのは急激。
松本:インドシナ半島では,中緯度(偏西風)の影響を受けて,急激に始まるモンスーンの雨の前に降り出すからでは。終わりは東へ対流域が移動するからか
昼食
川村:問題意識「なぜオンセットは急激に起こるのか,終わりはなぜ穏やかなのか」
- 海陸間の熱的コントラストの役割
- プレモンスーン期の積雲対流抑制メカニズムは?
- ITCZの背員として考えて良いか
- 湿潤傾圧不安定理論(湿潤過程が効いているオンセット低気圧)でオンセットの全容を説明できるか
- 全休東西平均と年平均からのずれを見る
- UK MET解析値では,オンセット直前,オーストラリヤ北部SST 29C以上
- 海洋は再解析データを与えてMOM2を23年間走らせた。
- 海水温の上昇するところでは,貿易風に西風偏差が強くなり弱風域となり,大気へのフラックスが弱くなっている。ここでは,短波と潜熱フラックスが同程度に寄与して水温上昇をもたらしている。つまり,大陸の赤道側が貿易風帯に属している必要
- 大陸北部で70kpa程度を上限とする「モンスーン」循環ができている。その下降流場では上空の混合比が減っていて,相当温位で見ると条件付き不安定場となっている。
- 擾乱がくると積乱雲が立つだろう(しかし,どうしてオンセットとなり,なぜ単に一過性の雨にならないのかは不明)
- オーストラリアモンスーンは南緯20度程度まで侵入し,3月頃まで続いている。
自己紹介
基盤Cの報告書について
次回:春の気象学会の後
トップに戻る