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しげ しょういち
重 尚一
准教授, 博士(理学)

〒606-8502
京都市左京区北白川追分町
京都大学 大学院理学研究科
地球惑星科学専攻 物理気候学研究室
E-mail: shige at kugi.kyoto-u.ac.jp
電話/Fax: 075-753-4271


研究内容

「雲降水に関するスケール間相互作用の物理的理解と衛星物理量推定アルゴリズムの開発」

大規模スケールの環境場特性に応じてミクロスケールの雲・降水微物理特性やメソスケールの雲・降水システム構造がどのように変化するのかを研究すると共に、その知見を生かして衛星搭載マイクロ波センサから降水量や降水に伴う潜熱加熱プロファイルを推定するアリゴリズムの開発を国内外の研究者と協力して行っています。現在の主な研究テーマは、1. 潜熱加熱プロファイル推定アルゴリズムに関する研究、 2. 全球降水マップ作成に関する研究、です。
今後、これらの衛星データを数値モデルと融合的に活用し、ミクロスケールの雲・降水微物理特性やメソスケールの雲・降水システム構造が大規模スケールの大気循環や気候に与える影響について調べていきたいと思っています。

日本語参考文献:
2020


  1. 潜熱加熱プロファイル推定アルゴリズムに関する研究

    低緯度の大気循環では、水の相変化に伴う潜熱加熱が重要な役割を果たしています。このため、熱帯・亜熱帯域における潜熱加熱の四次元構造(三次元空間+時間)の推定を主要な科学的目的の1つとして、熱帯降雨観測衛星TRMMが1997年11月に打ち上げられました。我々は、日本が開発した世界初の衛星搭載型降雨レーダであるTRMM降雨レーダ(PR)の特長を最大限に生かした潜熱加熱量推定アルゴリズム(通称:SLH)を開発しています(Shige, Takayabu et al. 2004, 2007, 2008, 2009)。SLHのデータは、JAXAのホームページで研究プロダクトとして公開し、海外の研究者にも使って頂いています(Hagos et al. 2009; Elsaesser et al. 2009)。

    日本語参考文献:
    2007a, 2007b, 2008a, 2008b, 岡本・重 2008

    リンク:
    JAXA/EORC 潜熱加熱量研究プロダクト

  2. 全球降水マップ作成に関する研究

    高精度・高時間分解全球降水マップは、科学的・実利用的に価値が高いデータです。 我々は、衛星搭載マイクロ波放射計データ(TMI, AMSR-E, SSM/I, AMSU)から降雨強度を推定するアルゴリズム(通称:GSMaP)を開発し、全球降水マップの作成をしています(Aonashi et al. 2009; Kubota et al. 2007, 2009a, 2009b, Kida et al. 2009; Shige et al. 2009)。静止衛星搭載赤外データによって高時間分解能化されたGSMaPのデータ(Ushio et al. 2009; 野田他 2008; 牛尾他 2005)は、JAXAのホームページで準リアルタイムで公開し、様々な用途に使って頂いています。また、高時間・高空間分解全球降水マップを作成・評価する国際的プロジェクトIPWGにおいて、レーダ・アメダス解析雨量マップを用いた日本の検証サイトを担当し、ホームページで公開しております。

    日本語参考文献:
    高橋・重他 2005a, 2005b, 2005c, 2005d

    リンク:
    GSMaP: Global Satellite Mapping of Precipitation
    JAXA/EORC 世界の雨分布速報
    Validation / intercomparison of satellite precipitation estimates over Japan


ひとこと

    東京で生まれて大阪で育ち、京都で学生生活を送った後、東京で就職し、大阪に異動し、そして京都に参りました(永劫回帰?)。2回目の京都を楽しみたいと思います。(2009年9月)

    先日、10kmマラソンに初挑戦。 マラソンなんてようやるなぁと思っていた人間が、充実感を感じてしまいました。(2011年4月)

    一年前に始めたランニングの走行距離は、883.02km。今年度は、1000km越えを目指したい。(2012年4月)

    昨年度1年間のランニング距離は、目標の1000kmに到達。今年は何とかマラソン大会に出場したい。(2013年4月)

    ついにマラソン初参加 (3:36:57@京都マラソン)!これまでに住んだ都市マラソン制覇が、目下の野望。(2014年4月)

    最近のランニングは、史跡探訪も兼ねてのんびりめに。京都は史跡があまりに多いのでテーマ(時代)を決めて走らないと、立ち止まってばかりで全くトレーニングにならないことを実感してました。(2015年6月)



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講義

Written by Shoichi Shige (shige at kugi.kyoto-u.ac.jp )